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不動産買取の相場は市場価格の何割?価格が下がる理由と納得のポイントを解説

不動産売却ノウハウブログ

木下 純也

筆者 木下 純也

不動産キャリア36年

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自宅や相続した不動産の売却を考え始めると、不動産買取の相場は市場価格の何割くらいなのかが気になる人は多いはずです。
仲介での売却価格と比べて、なぜ買取価格が下がるのか、その理由や根拠が分からないままでは、査定額を提示されても納得しづらいでしょう。
しかし、不動産買取には価格が抑えられる代わりに、短期間で現金化できることや、契約後のトラブルリスクを減らせるなど、見逃せないメリットもあります。
この記事では、不動産買取の一般的な買取率や、市場価格との関係、価格が下がる仕組みを整理しながら、相場を自分でチェックする方法までやさしく解説します。
読み終える頃には、提示された買取価格に対して「高いか安いか」を自信を持って判断できるようになるはずです。

不動産買取の相場は市場価格の何割が目安?

不動産買取の相場を理解するためには、まず「仲介売却」との違いを整理することが大切です。
仲介売却は、不動産会社が買主を探し、売主と買主の間で売買契約を成立させる取引方法です。
一方で不動産買取は、不動産会社などが売主から直接物件を買い取る取引であり、そのときの金額が「買取価格」となります。
この買取価格を、周辺の成約事例などから推計される「市場価格」と比較した割合を「買取率」と呼び、不動産買取の相場を考える際の基本的な指標となります。

一般的に、不動産買取の買取価格は、市場価格とされる仲介相場のおおむね6~8割程度になることが多いとされています。
これは、買取を行う不動産会社が、購入後に再販売することを前提としており、リフォーム費用や販売経費、金利負担などを見込む必要があるためです。
ただし、実際の買取率は、戸建てや区分所有マンション、土地などの物件種別や、その地域の需給バランス、築年数や立地条件によって変動します。
したがって、6~8割という数字はあくまで目安ととらえ、自身の物件の特性を踏まえて個別に確認することが大切です。

不動産の価格を考える際には、「売出価格」と「成約価格」が異なる点にも注意が必要です。
仲介売却では、まず売主と不動産会社が相談して売出価格を決め、その後、購入希望者との交渉を経て、実際に売買契約が成立した金額が成約価格となります。
市場価格と呼ばれるものは、一般的にこの成約価格の動向を基準としており、売出価格そのものではありません。
そのため、「市場価格の何割で売れたか」を考えるときには、売出価格ではなく、周辺の成約事例を踏まえた成約価格ベースで比較することが、誤解を避けるうえで重要です。

用語 意味 相場を見る際のポイント
市場価格 周辺の実際の成約水準 成約事例を基準に把握
買取価格 不動産会社が直接購入する価格 再販売コストを差し引いた水準
買取率 買取価格÷市場価格の割合 目安は6~8割前後

不動産買取の価格が市場価格より下がる主な3つの理由

不動産買取の価格が仲介での市場価格より低くなる背景には、まず買取後の再販売までに必要となる多くの費用があります。
具体的には、室内や共用部分のリフォーム費用、販売活動にかかる広告宣伝費、所有権移転や抵当権抹消に伴う登記費用などが挙げられます。
買取業者はこれらの支出を前提に事業計画を立てるため、その分を差し引いた金額が買取価格として提示されます。
つまり、売主が負担しない手間や費用を業者側が一括して引き受ける代わりに、価格が抑えられる仕組みになっているのです。

次に、不動産買取は短期間で現金化できる点が大きな特徴であり、その利便性の対価として価格が調整されます。
仲介売却では、購入希望者の内覧対応や住宅ローン審査の結果など、不確定な要素が多く、成約まで数か月以上かかる場合もあります。
一方で買取の場合、業者が早期に自社資金で購入するため、売主は契約不適合責任や長期の空室による維持管理の負担から解放されます。
その代わり、こうした将来のリスクを業者が引き受ける分、リスク相当額をあらかじめ見込んで買取価格を抑える必要があるのです。

さらに、不動産市場は景気や金利動向の影響を受けて変動するため、買取業者は市況の先行きリスクも踏まえて価格を決めます。
例えば、金利上昇局面では購入希望者の資金計画が厳しくなり、再販売時の需要が弱まるおそれがあるため、在庫期間の長期化や値下げリスクを考慮した慎重な査定が行われます。
反対に、市況が堅調な時期であっても、将来の下落局面に備えて一定の安全余地を見込むことが一般的です。
このように、リフォーム費用や広告費だけでなく、景気変動や在庫期間の読み違いによる損失リスクまで織り込まれる結果として、買取の価格は市場価格より低くなりやすいのです。

価格が下がる要因 業者側の負担内容 売主にとってのメリット
再販売までの各種費用 リフォーム費用や登記費用 初期費用の負担軽減
瑕疵や空室のリスク 契約不適合責任や維持管理 売却後のトラブル回避
市況変動と在庫リスク 値下げや長期在庫の可能性 早期売却による資金確保

相場を把握するための不動産買取価格・市場価格の調べ方

不動産の買取価格や市場価格を理解するためには、まず公的な価格データの役割を知っておくことが大切です。
代表的なものとして、公示地価、基準地価、路線価があります。
公示地価と基準地価は、国や都道府県が標準的な土地について毎年公表している価格で、土地取引や融資の指標として使われています。
一方で、これらは実際の売買価格と完全には一致せず、市場の実勢価格を推計するための目安として活用する性格が強いです。

一方で、実際の取引に近い指標として、不動産価格指数や成約事例の公表システムがあります。
不動産価格指数は、過去の取引データをもとに住宅や土地の価格動向を指数化したもので、長期的な値動きの傾向を把握するのに役立ちます。
また、土地総合情報システムでは、実際に行われた売買事例が匿名で公開されており、類似条件の取引価格を確認できます。
これらを組み合わせることで、「公的な指標」と「実際の取引価格」の両面から市場価格の水準をつかむことができます。

市場価格を自分なりに推計する際は、まず土地総合情報システムなどで類似する面積や用途の成約事例をいくつか確認し、おおまかな価格帯を把握します。
次に、公示地価や基準地価と照らし合わせ、直近の価格動向が上昇傾向か横ばいかなどを確認すると、現在の水準とのずれを補正しやすくなります。
そのうえで、不動産買取の相場として用いられることが多い「市場価格の6~8割」という考え方を当てはめることで、おおよその買取価格を試算できます。
たとえば、市場価格を2,500万円と推計した場合、6割なら1,500万円、7割なら1,750万円、8割なら2,000万円といった具合に、幅を持った目安として整理できます。

指標名 主な内容 活用のポイント
公示地価 標準地の毎年の価格 土地価格水準の把握
基準地価 都道府県が公表する地価 公示地価を補完する指標
土地総合情報システム 実際の売買事例情報 市場の成約相場の確認

不動産買取で価格に納得するためのチェックポイント

不動産買取で提示された金額に納得するためには、単純な金額の多寡だけで判断しないことが大切です。
まず、売却後に手元に残る金額や、売却完了までの期間、契約の条件など、複数の要素を整理して比べる必要があります。
さらに、税金や諸費用がどの程度かかるのかも確認しておくと、実際の手残り額を具体的にイメージしやすくなります。
こうした点を総合的に見て、自分にとって納得できるかどうかを判断することが重要です。

買取査定額に疑問を感じたときは、まずその金額の根拠や計算の前提条件を丁寧に確認することが有効です。
建物の築年数や状態、接道状況、近隣の成約事例など、どのような要素が減額や加点の理由になっているのかを把握すると、査定額との距離感がつかみやすくなります。
あわせて、市場価格の相場と買取価格の一般的な割合を踏まえ、自分の物件がその範囲内かどうかを見直す視点も役に立ちます。
そのうえで、売却の希望時期やリスク許容度と照らし合わせて、金額に対する納得度を整理していくことが大切です。

仲介と不動産買取にはそれぞれ異なる長所と短所があるため、自分の事情に合う方法を選ぶことが大切です。
できるだけ高く売りたい場合は、時間をかけて買主を探す仲介が向く一方で、早期の現金化や周囲に知られにくい売却を重視する場合は、不動産買取が適していることがあります。
また、空き家の管理が難しい人や、相続不動産を早めに整理したい人、遠方に住んでいて現地対応が負担になる人などは、不動産買取を選ぶことで手間やリスクを抑えやすくなります。
自分が何を優先したいのかを整理し、その優先順位と買取価格が見合っていると感じられるかどうかが、納得して決断するための大きなポイントです。

確認項目 仲介売却の特徴 不動産買取の特徴
売却スピード 成約まで数か月想定 最短で早期現金化
売却価格の水準 市場価格に近い成約 市場価格より低め
手間と安心感 内見対応など負担 手続き簡素で安心

まとめ

不動産買取は市場価格の6~8割前後が目安ですが、物件や状況で適正な買取率は変わります。
大切なのは「いくらで売れるか」だけでなく、手残り額や売却スピード、安心感まで含めて総合的に比較することです。
当社では、市場価格の根拠や費用内訳を丁寧にご説明し、仲介と買取の両方を比べながら、お客様にとって最適な売却方法を一緒に考えます。
「自分の不動産はいくらで売れるか知りたい」「買取と仲介で迷っている」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

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